エンペドクレスは万物は「水」「火」「土」「空気」の4つのリゾーマタ(根)からできているとしましたが、その考えをさらに進めたのが哲学者デモクリトスです。(紀元前5世紀頃)

デモクリトスは、万物がこれ以上分割できない究極に小さい物体「原子(アトム)」から構成されていると考えました。視覚や触覚などの感覚ではなく、理性を重視して万物の根源を追究し、ついにデモクリトスは最古の「原子論」にたどり着いたのです。

そしてその原子が存在するためには、何もない場所「空虚(ケノン)」が必要であるため、空虚もまた存在すると言いました。無という存在があるというのはデモクリトスの考え方の特徴のひとつです。

このようにデモクリトスは、万物の根源について「原子」と「空虚(無)の存在」という答えを出しました。

しかし、デモクリトスの原子の発想は、紀元前5世紀の当時の科学では検証できず、それを証明することはできませんでした。

原子の存在は、その後ジョン・ドルトンという学者が近代的な原子説を唱えたことをキッカケに、実際にその存在が証明されました。デモクリトスが考えた原子の証明は、彼の死後、およそ2000年以上の時を経て、実現されたのです。