哲学の池

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タグ:アルケー(万物の根源)

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このページについて

この世界は何からできているのか?

古代の哲学者たちが、この疑問についてどう考えたのかを順をおってこのサイトで書きました。
このページでは、それぞれの項目ページへのリンクと概要をまとめてあります。

この概要を読んでみて、もし興味が出てきたら、ぜひそれぞれの項目を読んで楽しんでください。

概要とリンク

古代の人々はこの世界はすべてが作っていると思っていました。

人類史上最初の哲学者が、神ではなくこの世界は「水」からできているのではないか? と神話から離れて、この世界の成り立ちに初めて問題提起をしました。

世界は「水」からできているという問題提起に対して、「火」からできているという哲学者もでてきます。

またある哲学者は「数」という概念がすべての物事に影響しているため、世界は「数」によってできていると考えました。

「水」「火」「数」
一体この世界は何から出来ているのか? と疑問が深まったところに、人間が目で見たり、触れたりできる「感覚」ではなく「理性」で真理を追究すべきと言う哲学者が現れました。

だんだんと世界に対する考察が深まってきました。
「水」「火」「土」「空気」の4つの根本的な要素から世界はできていて、それらが融合と分離をすることで世界はできている。という、まとまった考えをする哲学者も現れます。

世界を構成している根本的な要素があり、そして感覚ではなく理性でそれを追究した結果、古代の哲学者はついに「原子」がこの世界を作っている、という結論にたどりつきます。

エンペドクレスは万物は「水」「火」「土」「空気」の4つのリゾーマタ(根)からできているとしましたが、その考えをさらに進めたのが哲学者デモクリトスです。(紀元前5世紀頃)

デモクリトスは、万物がこれ以上分割できない究極に小さい物体「原子(アトム)」から構成されていると考えました。視覚や触覚などの感覚ではなく、理性を重視して万物の根源を追究し、ついにデモクリトスは最古の「原子論」にたどり着いたのです。

そしてその原子が存在するためには、何もない場所「空虚(ケノン)」が必要であるため、空虚もまた存在すると言いました。無という存在があるというのはデモクリトスの考え方の特徴のひとつです。

このようにデモクリトスは、万物の根源について「原子」と「空虚(無)の存在」という答えを出しました。

しかし、デモクリトスの原子の発想は、紀元前5世紀の当時の科学では検証できず、それを証明することはできませんでした。

原子の存在は、その後ジョン・ドルトンという学者が近代的な原子説を唱えたことをキッカケに、実際にその存在が証明されました。デモクリトスが考えた原子の証明は、彼の死後、およそ2000年以上の時を経て、実現されたのです。

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<アルケー(万物の根源)⑤ 〜パルメニデス〜

  • 「万物は変化する」(ヘラクレイトス)
  • 「万物は不変である」(パルメニデス)

アルケー(万物の根源)を求める哲学は2人の偉大な哲学者により、それぞれ反対の結論が出されました。
どちらが正しいのか? どちらが間違っているのか? これは今後の哲学の方向性を分ける問題でした。

そこにエンペドクレス(紀元前5世紀頃)という哲学者が現れ、この2つの相反する考えを融合させてみせました。

まず、エンペドクレスは万物は、「水」「火」「土」「空気」の4つのリゾーマタ(根)からできているとし、この4つのリゾーマタは新たにできることもなく、また無くなることもなく、不変だとしました。

そして、この4つのリゾーマタが「愛」による「引力」で結合したり、「憎しみ」による「排斥力」(離れる力)で分離したりすることで、人間が観察できる物事の変化が起きると考えました。

この考え方により、ヘラクレイトスの「万物は変化する」と、パルメニデスの「万物は不変である」という答えを矛盾なく融合し、昇華させることができたのです。

このエンペドクレスの考え方は画期的であり、以下の点が後の哲学に重要な影響を与えました。

  • 万物(物質)には、変わらない要素の根がある(現代でいうと元素
  • 根(元素)は引力と排斥力などの「力」により、結合・分離をする

これらは現代科学の理論にも通じる点がありますね。

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<アルケー(万物の根源)④ 〜ピタゴラス〜

  • 万物の根源は「水」である(タレス)
  • 万物の根源は「火」である(ヘラクレイトス)
  • 万物の根源は「数」である(ピタゴラス)

万物の根源について様々な説が出てきました。
このまま行くと他にも、万物の根源は◯◯である、という事が続きそうですが、ここで流れを変える人物が登場します。
それは哲学者パルメニデス(紀元前5世紀頃)です。

パルメニデスは、万物の根源が「水」だったり「火」だったり「数」だったりと、それぞれが違う説明をしていることに対して、それは人間が自然を観察し、それぞれの「感覚」によって判断している結果に過ぎない、と言いました。
それぞれ人間の感覚は違い、また感覚は錯覚を起こすので、同じ物(ここでは自然)を観察しても、答えは違いますし、それでは真理にたどりつけないということです。

では、そもそも人間は観察したことに対してどう考えればよいのか?
パルメニデスはそこで「感覚」ではなく「理性」を働かせることが大事だとしました。
それぞれの「感覚」は違いますが、「理性」で出した答えならば誰でも同じ答えを出せます。つまりこれは下のように表すことができます。

  • 感覚的な答え=相対的な答え(みんなの答えが違う)
  • 理性的な答え=絶対的な答え(みんなの答えが同じ)

「感覚」よりも「理性」が真理の探究には必要だ、ということを表したのはパルメニデスが初めてでした。
このことから、パルメニデスは合理主義を始めた人とも言われ、「理性を働かせて論理的に考える」という行為は後世の哲学に大きな影響を与えました。

その理性をもとにパルメニデスは、万物は不変である、と考えました。
たとえば、木が目の前にあるところを想像します。
その木を斧で切ると、木は半分になります。その木をさらに斧で切るとさらに半分になります。これを繰り返すと、最後はとても小さくなり、「視覚」という「感覚」では木は見えなくなるため、無くなった「無」という状態になったように錯覚します。
しかし、理性で考えるならば、「視覚」で見えなくなっても、とても小さい木が「有」るということが想像できます。

このようにパルメニデスはこの世界の物事は、無くならず変わらずあり続け、不変であると考えたのです。

>アルケー(万物の根源)⑥ 〜エンペドクレス〜

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<アルケー(万物の根源)③ 〜ヘラクレイトス〜

  • 万物の根源は「水」である(タレス)
  • 万物の根源は「火」である(ヘラクレイトス)

ここにさらに新しい説が出てきます。

万物の根源は「数」である

これは数学者であり哲学者のピタゴラス(ピュタゴラス)の言葉です。(紀元前6世紀頃)

ピタゴラスは楽器の調律をしていたとき、楽器の音色が弦の長さや笛の長さによって変わることに気づきました。

またこの世界の他の事もよく観察すると、長さのほかにも重さや量など、すべて「数」が関係することを発見し、この世界はすべて「数」が支配していると考えるようになりました。
そして「数」が支配しているならば、「数」を知ることで、この世界の真理が分かると思い、数学の研究を始めました。

その後、ピタゴラスは数学の研究グループをつくり、入門試験をクリアした仲間たちと共同生活をしながら、数学を研究する生活をしていたようです。

その研究の功績は今日も残り、有名なところでは、直角三角形の辺の長さの関係を表す、ピタゴラスの定理があります。

>アルケー(万物の根源)⑤ 〜パルニメデス〜

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